このたびご推挙をいただき近江八幡商工会議所会頭に就任いたしました山本昌仁です。重責に身の引き締まる思いですが誠意尽力してまいります。皆様どうぞご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

副会頭を務めさせていただきました十余年を振り返りますと、改めて世の中の変化の激しさを感じます。国内外の社会情勢、コロナ禍や原材料の高騰など例を挙げればきりがありませんし、温暖化による気候変動も猛暑や豪雨という形で各地に影響を及ぼしています。目まぐるしい時代にあって近江八幡商工会議所が設立70周年を迎えられましたことは先達をはじめ皆様のお力あってのこと。これまでの歳月や受け継がれてきたものを糧に新たな一歩を踏み出していければと考えております。

伝統とは続けること。そして、続けるためには変化が必要です。変えてはならない部分、変えなければならない部分を見極めながら革新的に変化、進化させていく。これは対峙している諸問題から目そらすわけでも、今日までの積み重ねを否定するものでもありません。近江八幡商工会議所の皆様とともに世代を超えて話し、つながりあえる組織を目指していきたいのです。

商工会議所のつとめは商工業の振興を通して地域が活き活きと発展すること。そのためにも会員の皆様が抱えておられる課題を一つひとつ丁寧に解きほぐしていくことが大切と考えています。企業経営に関する諸問題、新たな挑戦やビジネスマッチングの相談などきめ細やかな支援に注力してまいります。商工会議所としての基本をおろそかにせず、一歩一歩あゆみを進めながら、あわせて取り組みたいのが地域の豊かさを見直すことです。近江八幡ならではの歴史や風土、自然環境などを価値あるものとして磨き、次の世代に伝えていきたい。地域の魅力を活かし発展のかなめとしていくためにも、自然やそこに棲む生き物、受け継がれてきた伝統や文化を近江八幡の宝、ひいては滋賀の宝としてこれからも守っていく必要があるのではないでしょうか。

70周年の節目、今あるものを大切に、新たな風も取り入れながら革新の一歩を踏み出せると期しております。ふるさとをさらに魅力あふれる土地にしていくために、どうかお力添えを賜りますようお願い申し上げます。